楽しい時間はあっという間じゃありません<44日目>
雨にも負けず
風にも負けず
コロナウイルスにも負けず
ボストンの寒い冬にも負けぬ
丈夫な体を持ち
欲は昔にあったけど
失敗を乗り越え
今では苦労を感じさせない爽やかな笑顔
開店前に毎日一杯のラーメンを食べ
バイトのまかないは売上の勘定に入れず
相手の話をまっすぐ目を見て聞き
デイビススクエアの駅前にお店を構えて
一章は親に連れられて食べたあの味を作り、
二章は友達と食べたあの味を作り、
三章は自分をラーメンに向き合わせたあの味を作り、
四章は親父に最後作ってあげたあの味を作り、
五章は世界の人を幸せにするラーメン作る
行列があるときはうれし涙を流し
閉店後、好きなIPAビールをゴクゴク飲む
かっこよく、面白く、冒険する
そういう人に私はなりたい
ワニくんのご冥福をお祈りいたします
『100日後に死ぬワニ』をご存知だろうか?
漫画家のきくちゆうきさんがTwitterで毎日連載していた4コマ漫画です。
2019年12月12日からスタートして、そして昨日2020年3月20日に100日目を迎えて終了しました。
僕が漫画の存在を知ったのは96日目くらいだったのでそこから一気読みしました。
内容はワニの日常生活を描いています。
ワニといっても人間と同じようにバイトして、友達と遊んで、恋もする。
見た目こそワニだが、ライフスタイルは今の若者と変わりありません。
この漫画を読んだ感想も言いたいところなんですが今回は少し置いときます。
タイトルの『100日後に死ぬワニ』と聞いて僕はすぐにある人物を思い出しました。
Tsurumenの大西益央です。
彼は現在アメリカ・ボストンで『Tsuruman Davis』という行列のできるラーメン屋を経営しています。
経営コンセプトがとてもユニークでその内の1つがこれです↓
『このお店は1000日営業したら閉店します』
僕はなぜブログを始めたのか?
たまにブログを始めた理由を人から聞かれます。
「テレビの面白さや現場の努力をみんなに伝えたい!」
「撮影技術をもっとわかりやすく広めたい!」
などと聞こえのいい回答をみなさんにしてきましたが・・・
実は全部ウソです。
綺麗事を言いたいだけで、本当の僕は劣等感とコンプレックスの塊なんです。
しかしそんな僕に本気で毎日を過ごす大切さを教えてくれたのは、Tsurumenの大西さんでした。
撮影期間は約2週間。
場所はアメリカ・ボストン。
1000日間を5つの章に分け、200日ごとに違うメニューのラーメンを出す。
テレビでは第1章が終わる200日目と、第2章が始まる201日目のドキュメントを放送しました。
彼に対して僕が持った最初の印象は、
「カッコつけ」
実際に見た目もカッコいいんですけど、カメラが回ってないところでもカッコつけて語るんです。
少しナルシストかもしれません。
しかし毎日を一生懸命に生き、前向きに頑張っている姿を見ているうちに、僕はすぐに彼のファンになりました。
朝からスープ・麺・チャーシューなどを仕込み、平日は夜から営業します。
やっていることはどこにでもあるラーメン屋さんの姿です。
「昨日よりも美味しいラーメンを作る。1日目より1000日目のラーメンの方が美味しくなっている」
毎日密着している中で、僕が一番好きな時間がありました。
彼は開店前に必ずラーメンの味見をします。
今日のスープの味は?
麺の出来は?
お店のカウンターに座って黙々とラーメンを食べる姿は単なる味見ではありません。
自分の人生をかけたラーメンと本気で向き合い、毎日自問自答している姿に僕は心を打たれました。
『終わりを決めることで、今をよりフォーカスする』
毎日成長すること。そのために毎日本気で生きる。
あの味見のシーンは彼の本気を表す一つとなりました。
「一度きりの人生、僕も彼のように本気で生きてみたい」
一年後、僕はブログを書くことに決めました。
というのが僕がブログを始めた理由です。
今を生きる
もしワニくんが100日後に自分が死ぬことを分かっていたら、後悔しないように毎日をもっと一生懸命過ごしていたと思います。
人もワニもラーメンもいつか死にます。
本気で生きている人は、「時間の尊さ」を知っています。
本気のラーメンが食べたい人はボストンにあるんで是非食べに行ってください。
Tsurumenの死まであと544日 (2020年3月21日現在)
*写真は201日目の松茸ワンタンラーメン
ご精読ありがとうございました。