プロカメラマンは技術を教えるプロではない<116日目>
先日、学習塾で撮影をしました。
講師の授業をスマホやパソコンで観るための動画収録です。
この日の授業は物理で、1コマ約1時間の講義が6回行われます。
先生は教壇の前に立ち、カメラに向かって講義しています。
僕は先生の板書に合わせて、カメラフォローをしています。
撮影とはいえ、1日6時間の授業を受けるのって学生の時以来です。
もちろん仕事なので寝ないように、アメちゃんを舐めながらちゃんと授業を聞いています。
授業の内容は、ミリカンの光電効果の話からプランク定数を用いてθとかλとか、なんのこっちゃよくわかりません。
わからないのですが、授業の方向性はなんとなく理解できました。
別に物理が得意というわけではありません。
この先生がすごいんです。
当たり前ですがこの先生は物理を人に教える事が仕事なんです。
じゅうぶんに問題を理解した上で、聞く人がわかりやすいように道筋を立ててくれます。
ポイントをおさえる術を理解されているのでしょう。
おそらくアインシュタインよりも、この先生の方が上手に相対性理論を僕に教えてくれるはずです。
テレビ業界でも若手の育成問題があります。
若手の技術がなかなか育たないのですが、そりゃそうだと思います。
教えるのがヘタなんです。
僕の周りにはプロの方がたくさんいらっしゃいます。
それぞれ素晴らしい才能と技術をお持ちなのですが、残念ながらその技術を教えるプロではありません。
もちろん僕も教えるのはヘタです。
プロの教育者に技術を理解してもらって、若手はその人から技術を教わる方がいいのではないでしょうか?
「現場も知らないやつに自分のやってきた仕事を教えられるわけがない」と言いたい気持ちもわかります。
それなら、あなたがプロの教育者から教育の技術を学べばいいのです。
時間は少しかかるかもしれませんが、若手もそれで納得できるし、自分も成長できて一石二鳥なんじゃないのではないかと考えます。
綺麗事なのかもしれませんね。
教育の技術を教えてくれる授業を受けたいと思います。
ご精読ありがとうございました。