いきなりですが本題に入ります。
テーマは『逆タリー』です。
これ、時々あります。
考えただけでも怖いですね。
助手の頃、カメラマンが逆タリーをしたのを見て不思議に思ってました。
「ファインダー内のタリーも点灯するし、自分でボタン押しているからわかるんちゃうん?」「気づくやろ〜」って。
この業界に入って18年くらいになりますが、カメラが回ってなかったり、逆タリーだった事って記憶にあるだけでも20回はありますね(自分も他人も含めてです)
イージーミスにも感じる逆タリーですが、何故起きてしまうのか私なりに原因を考えてみました。
まず、
時間と心に余裕がない時です。
技術スタッフはカメラマン一人だけのロケって最近よくあります。
カメラマンは普通に準備しているように見えますが色々考える事が多いんです。
マイクつけて、照明セットして、カメラの準備して…
やる事が多くなると余裕が無くなってきて注意が散漫になりRECボタン押し忘れる。
次に
不慣れな機材やメンテナンス出来てない機材の時です。
これはカメラによってRECボタンの位置がいつもと違っていたり、ボタンが老朽化して反応悪かったりです。押したつもりが押せて無い状態ですね。
あとは
フリーランで収録する時です。
タイムコードがずっと走ってるからRECしているように見えてしまう。これは目からの情報による思い違いですね。
他にも原因は色々あると思いますが、それらの理由の根底に潜む大きな理由があります。
それは『慣れ』です。
一言に『慣れ』って言ってしまうと適当に仕事しているように聞こえますがそうではなく…
我々プロカメラマンは日常的にRECボタンを押しているので、何の躊躇もなく無意識的、当たり前にRECボタンを押しているんです。
感覚でRECボタンを押しているんです。
だから収録はタリーランプやタイムコードなど、視覚的な情報で確認している事がほとんどなんです。
撮影もデジが多くなって、カメラを止めない回しっぱなしの現場が多くなりました。回しっぱなしだからいちいち止めなくていいのについつい止めてしまう。
ベテランカメラマンの方に多いんじゃないでしょうか?
これに加えて時間の無いバタバタな現場で、タイムコードはフリーラン収録するときたらもう逆タリーは確定ですよね〜。
『弘法にも筆の誤り』、『猿も気から落ちる』と言いますが、『ベテランカメラマンほど逆タリー』も類義語でしょうね。
逆タリーだけに逆に言えば、逆タリーしたら一人前のプロカメラマンって事ですね〜。
冗談はさておき、
じゃあ逆タリーしない為にどーしたらいいのか。
一、心に余裕を持って行動する。
一、回りました〜、止めました〜って声に出して言う。
一、収録中もRECしているか意識的に確認する
一、周りのスタッフにもカメラが回っているか注意するように呼びかける。
結論、回っているかどうか確認するしか無いんですよね。
以上、油断大敵って話でした。
こんな風にカメラマンの立場からの考え方や、撮影技術的な話、制作現場の様子などブログで書きたいです。最低1年間は続けたいので皆様応援していただければ嬉しいです。
ご精読ありがとうございました。