横垣哲也のミソ知る

時代に乗り遅れたテレビカメラマンがブログを始めました。

何をするにも理由がいる<183日目>

 

 

 会社で機材を購入しました。その名も『MARS 400S PRO』です。映像をワイヤレスで飛ばせられる優れものです。以前のものと比べると低遅延で画質も良くなりました。バッテリー・ACアダプター・USB-Cに対応しているので、よっぽどのことがない限り電源の心配はいりません。しかもアプリをダウンロードすればスマホタブレットでも見れちゃいます。映像出力もSDIとHDMI両方に対応しているのがいいですね。

 こいつのおかげでカメラとモニターをケーブルで繋げる必要が無くなるので、ロケの機動力もグッと上がります。すでに何度か使用しているのですが、あまりにも便利なので、みんな腰を抜かしています。これからのモニターは、ワイヤレスが当たり前の時代になっていくに違いありません。

 ちなみにこの機材のお値段ですが約¥80,000円です。人の価値観はそれぞれ違うので、これが高いか安いかは一概に判断しにくいかもしれません。たまの贅沢がスタバのホットコーヒーである僕にとってはかなりの高額ですね。

 例えば時給1000円で8万円稼ごうと思ったら、80時間も働かなくてはいけません。日にちで換算したら3日と8時間です。3日間ぶっ続けで働くことは現実的に不可能なので、3日間休みが無くなるって考えたら、この機材がどれくらいの価値なのかがイメージしやすいかもしれません。

 みなさんは3日間休みあったら何がしたいですか?僕はスタバのコーヒーとお菓子を食べながら『進撃の巨人』と『鬼滅の刃』と『東京リベンジャーズ』を漫画で一気読みしたいです。

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 お金と時間を大切にして毎日を過ごしています。何のためにお金を使うのか?誰のために時間を使うのか?そんなことを意識をするようになってから、普段の生活で迷ったり悩んだりすることが少なくなったような気がします。理由を作ることで目的がハッキリするからなんでしょうね。

 冒頭でもご紹介した機材も同じで、「何のために、誰のために」を考えて購入しました。

 三つあります。まずは「自分のため」に。技術者としての飽くなき探究心が…と言いたい所ですが、ただシンプルに新しいオモチャが欲しかっただけ。男ってのはいくつになっても子供なんです。

 次は「会社のため」に。機材を知ることは技術者にとって「基本のキ」です。他のスタッフと共有することで知識向上、技術力アップに繋がります。機材を使いこなせるスタッフはどんな現場でも重宝されますからね。

 そして最後は「お客様のため」に。この場合のお客様はディレクターになります。そもそも買うキッカケとなったのが、いつもお世話になっているディレクターがボソっと、「モニターをスマホで見たい」呟いていたからなんです。こういうのってキッカケとタイミングが大事じゃないですか。色々御託を並べていましたが、もしかするとディレクターに喜んでもらいたいという理由だけで本当は十分なのかもしれません。

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 近江商人の経営哲学に『三方よし』という言葉があります。売り手と買い手が満足するのは当然で、そこに社会へ貢献できてこそ、良い商売という考え方があります。需要と供給があるから成り立っているわけですが、買う側は単に消費として購入するのではなく、応援と捉えてお金を使うことでその価値観が大きく変わります。

 今回購入した機材は『Hollyland』という会社が機材を開発をしました。映像伝送の他にもワイヤレスマイクなど無線機器を中心に販売している会社です。そこに8万円分の応援をさせて頂きました。この先、Hollylandはその支援を元手に、今よりもっと便利で新しい機材を開発してくれるに違いありません。

 このように見方を少し変えてやることで、お金の使い方も変わってくるんじゃないでしょうか?自分が一生懸命働いて稼いだお金だからこそ大切に使いたいです。

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 これからもっともっと沢山の人に応援してもらえるようなテレビカメラマンになりたいです。その為には、まず僕が沢山の人達を応援することから始めていきたいと思います。お金と時間は出来るだけ大切な人に使いたい。

 

 

ご精読ありがとうございました。