横垣哲也のミソ知る

時代に乗り遅れたテレビカメラマンがブログを始めました。

当分、ロケは遠慮します。<200日目>

 

 

 ある日、『美味しいおでん屋さんがあるから食べに行こう』と同僚に誘われました。今の時代だからこそ、こういうコミュニケーションは大切にしたいと思っています。

 会社から歩いて行くには少し距離があったので、タクシーに乗ってお店に向かいました。僕も美味しいお店は色々知っていますが、ここは初めてです。中に入ると厨房を囲むようにカウンター席が10席くらい、奥に座敷で3テーブルくらいありました。レトロで味のある雰囲気の良いお店です。

 とはいえ、おでんが美味しくなければ話になりません。とりあえず大根、たまご、がんもどきの3品を頼みましたが余計な心配は入りませんでした。しっかり煮込まれた大根は、じゅんじゅんに味が染み込んでいます。

 他にも気になる料理は一通り注文しましたが、その中でも一番美味しかったのは手羽元でした。口の中で身がホロホロとほどけていきます。今まで口にしたことはあったはずなんですか、あまりにも美味しすぎたので、好きなおでんのベスト3にランクインしました。

 この日は美味しいおでん屋さんのおかげで楽しい時間を過ごすことができました。興味がある方は今度一緒に食べに行きましょう。決して遠慮はいりません。

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 さて、今回は「遠慮」の話です。関西ではみんなで食事をしていて最後に食べ物がお皿に1つ残っている状況のことを「遠慮のかたまり」と言います。「一つ残し」や「いっちょ残し」と言う地域もあるみたいです。

 そういえば、アシスタント時代に遠慮のかたまりを食べて上司に叱られた記憶があります。もっと気を使いなさいと指導されました。その時は理不尽だなぁと思いましたが、今でも理不尽だと思っています。

 実はあんまり遠慮をしたことがありません。欲しいと思ったら、誰がなんと言おうと必ず手に入れます。先日も取材先で大きなエテガレイを丸々1匹頂いたので遠慮なく持って帰りました。ヌメリとウロコを台所で綺麗に落としてから、水と酒と醤油と砂糖で簡単に煮付けにして美味しく食べました。

 日本人は特に相手を思いやる心や、そのときの状況を考慮して立ち振る舞うことが礼儀であり美徳とされています。それ自体はとても素敵な考え方だと思いますが、遠慮しすぎるとかえって相手に気を使わせる場合もあります。

 『過ぎたるは猶及ばざるが如し』というように、何事もやりすぎは良くありません。遠慮しすぎるのもウザいですが、遠慮しなさすぎるのもキモいです。人から尊敬されるカメラマンになる為には、もう少し周りに配慮することを心掛けた方がいいかもしれません。

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 【深謀遠慮】という言葉を覚えました。意味は、遠い将来のことまで深く考えて計画を立てることです。当分の間、ロケに行かない日を決めて将来のことを計画する時間をつくろうと思っています。

 この2年間は目的達成のために、なぜ?どうして?を頭の中で繰り返しながら過ごしてきました。フリーランスで活動していた頃は自分一人だけなので、遠慮なく好き勝手にしてきましたが、会社に入るとそうはいきません。それでもコツコツやってきたおかげで、少しずつではありますが目的に近づくことができました。

 ただ、これまでと同じようなやり方をしていたら、いつになっても目的に到達できる気がしません。自分の周りの環境をもっと良くするためにも、ここで一度、ロケを遠慮しようと決めました。実際どうなるかわかりませんし、やっぱりすぐにロケ中心の生活に戻すかもしれません。

 いつも仕事でお世話になっている方々には、ご迷惑をおかけすることになるかもしれませんが、ご理解の程よろしくお願いします。

 

 

 今日も明るく楽しくかっこいいロケになりますように。